私の場合、お客様の顔は、販売スタッフを通じてしか知りようがありません。ただ、毎日さまざまなお客様が使用されたお品物を拝見するのはこの部署に身を置く者だけだとも思っております○お客様相談室にお直しが必要なものが届き、お客様のお申し出箇所を確認。見積もりをだすために工場におくり、各ショップに要項を伝達するという流れが基本です○他方、実際の持ち主には一度もお目にかかっていないのに、修理品を目にして「なぜ壊れてしまったのか」「負荷に耐えられない着方があったのだろうか」「もしかしたらポケットにものを入れすぎたから?」などと想像することがあります○日頃から思うことは、お客様が弊社で商品を購入し、実際に愛用してくださっているからこそ修理品が生まれるということ○当然のことですが、私自身が目にした数多のお品物を通して浮かび上がってくる、着る方にご不便をお掛けした商品に関してはしっかりと統計をとり、毎月の生産の会議に上げていただいております。そんな私の業務が、周りまわって「良いものを届ける」ことに結びつくのだと信じています○強いていうなら、難しいお直しが綺麗に仕上がると、ことさら喜びを感じますが、どんなケースでも「顔の見えないお客様」のことを想って前向きに、コツコツと丁寧に検品していくことが私の仕事です○勤続年数が長いため異動を繰り返してきました○協業の凄み。数字合わせの面白さ。数多の営業さんのサポートをするやりがい。それぞれの部署での喜びがたしかにありました○同じ会社ですが違う会社かと思えるほどの進化を感じる節もあります○私の先輩方は結婚したら退職する時代。当時では、産休、育児休暇、時短勤務だなんて信じられませんでしたが今は違います○実は私も病気で入院を余儀なくされた際、大変なご迷惑をおかけしたにもかかわらず復帰を待っていただき、同じ部署に戻ることが叶った感謝は今でも思い出すことがあります。
Yumiko Yamamoto
山本 裕美子
お客様相談室