今夏、約20名の新入社員を集めたギフトとSNS事情にまつわる座談会を催す機会があり、そこで、「若者たちはネット世代だから知らない感性を持っているんだろうな」と高を括っていた私の意表を突く意見が飛び交いました○参加者全員が「自分のものはネットで購入するけれど大事な人へのプレゼントはリアルショップで買う」と言うのです○贈る相手の顔を思い浮かべてお店に足を運び、悩んでいる時間とはその人を想っている「実感」なのだと……○私たちの会社は伝統的に店舗での接客体験を大切にしてきました。ECやネットを介した販売も重要な課題のひとつですが、期せずして、私たちが継続してきた仕事上にもまだまだやるべきことがあるのだと再確認できたのです○彼、彼女たちの話を聞いていると「本当に特別なとき」にだけ来店する方も大勢いらっしゃることもみえてきます。一期一会ほど大げさでなくとも、どんなお客様もより快適に、より楽しくお買い物ができるお店づくりのサポートも私の仕事だと感じています○日頃の業務においても、お客様の目線にたっているかはいつも頭の片隅にあります。どんな時も「自分だったらどうして欲しいか」を想像しながら考える。おそらく、私自身の買い物好きな性分がその「目線」をキープするのに一役買っているのかもしれません○過日の受注会で私が着用していたワンピースを「素敵!」とおっしゃってくださった方にPS六本木店をご紹介。後日、帰り際に立ち寄り、お取り寄せいただいたと耳にしました。メンズブランドとはいえお客様の前に出るときには気が抜けませんね○最近は女性社員が増えましたが、私が内勤に異動した頃は社内を見渡しても数えるほど。営業職になった際は「私のあとに女性が続けば」と思ったことを覚えていますが、どうやら営業職は人気ないのかな○私はいつも今が一番幸せだと思っているので「次」をみているし、「過去の栄光」のようなものはありません。
Motoko Furuichi
古市 素子
営業