「高橋さんにスーツ姿をみせにきました!」と成人式を終えたお客様が弾けるような笑顔で来店くださって、感極まった日のことは忘れられません。入社して3年目の11月でした○成人式でポール・スミスのスーツを着ることが夢だったと熱く語り、私が提案したシャツからネクタイまでの一つひとつの商品に目を輝かせていました。あの日のように信頼関係を築いてお客様の喜びを生み出せたと感じる瞬間は今も変わらずやりがいにつながっています○プライベートの趣味は音楽で、ギターで作曲したり、曲ができあがるとスタジオに行ったり○スタジオには色々なタイプのおしゃれな人たちがいて、彼らのスタイルからひと目で好きな音楽がわかる。私が好きな音楽とファッションが深く繋がっているのだと改めて感じられるのはやっぱり面白いですね○店頭での業務のなかで店内レイアウトを考える作業は意外と音楽と似ていると思うことがあります。打ち出したい商品にフォーカスを当てながらも色やサイズ、配置のバランスは全体を綺麗にまとまるために欠かせません。それが、一定のテンポに音色をのせ、強弱やアクセントを入れ込むことで奥行きが生まれる作曲のプロセスとそっくりだなと○粋なアレンジを思いつき、狙い通りに商品が売れたり他のスタッフに褒められたりすると、自分の個性を表現できたように思えて嬉しいし達成感があります○入社当時に比べると来店者数が年々減少していると実感します○ファストファッションやフリマアプリなどアパレル業界全体のデフレ化。ネット販売の浸透。店頭で商品を見たあとネットで購入される方も多い○販売スタッフの商品知識や説明スキルだけでは店頭の実績にダイレクトに反映できない時代で、リアルショップのおもてなしとは何か?○ずっといわれ続けたことだと思いますが、自分を魅力的に売り込み、お客様のニーズをすくい上げ、ひとりでも多くのお客様に「求められる」ようにならなくては。
Shinichiro Takahashi
高橋 慎一郎
ショップスタッフ